フューチャー株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役会長兼社長 グループCEO 金丸恭文、以下フューチャー)は、機械翻訳を専門とする国際会議WMTにて開催される国際コンペティションに東北大学、奈良先端科学技術大学院大学との合同チーム(以下、Team-J)として参加し、日中翻訳トラックの翻訳品質の人手評価で世界一位、英日翻訳トラックの翻訳品質の人手評価で世界二位を獲得しました。
WMTは、機械翻訳研究を専門とする国際会議で、本コンペティションは機械翻訳分野で最も権威の高い国際コンペティションとして知られています。本コンペティション参加にあたり、Team-Jでは機械翻訳モデルの開発に際し、データ生成を駆使して日中・英日の翻訳に強い独自の大規模言語モデル(以下、LLM)を開発しました。これにより、LLMが得意とする長文理解・長文生成を行うことができるようになり、従来では難しかった文書全体で意味の通る翻訳文の生成が可能となりました。
本件に関して、当社のAIを専門とする研究者が2024年11月15~16日にフロリダ州マイアミ市で開催されるNINTH CONFERENCE ON MACHINE TRANSLATION (WMT24)において発表を行う予定です。
参考論文: https://www2.statmt.org/wmt24/pdf/2024.wmt-1.14.pdf
■Team-Jメンバー
・ 工藤 慧音(東北大学)
・ 出口 祥之(奈良先端科学技術大学院大学)
・ 森下 睦(フューチャー株式会社 チーフリサーチエンジニア/ 東北大学 学術研究員)
・ 藤井 諒(フューチャー株式会社 シニアNLPエンジニア)
・ 伊藤 拓海(東北大学)
・ 尾崎 慎太郎(奈良先端科学技術大学院大学)
・ 夏見 昂樹(奈良先端科学技術大学院大学)
・ 佐藤 魁(東北大学)
・ 矢野 一樹(東北大学)
・ 高橋 良允(東北大学)
・ 木村 昴(東北大学)
・ 原 知正(東北大学)
・ 坂井 優介(奈良先端科学技術大学院大学)
・ 鈴木 潤(東北大学 言語AI研究センター 教授)
(論文著者順)
■当社のLLMに関する取り組み
フューチャーでは機械翻訳に関するLLMの研究開発に加えて、経済産業省及び国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が推進する国内の生成AIの開発力を強化するためのプロジェクト「GENIAC(Generative AI Accelerator Challenge)」(※1)において、日本語とソフトウェア開発に強い大規模言語モデルの独自開発を進めています。また、企業での業務適用を見据えた、特化型LLMの研究開発にも力を入れています。
さらに、研究開発だけでなく企業におけるAIチャット環境の導入および社員教育、企業独自のデータに対するRAG活用、LLMファーストの業務適用の検討からその実施までを幅広くすすめる「LLM活用コンサルティングサービス」(※2)を提供し、お客様のさまざまなニーズに対応しています。
フューチャーでは先端的なAIの学術研究・研究開発を強力に推し進めながら、主要事業会社のフューチャーアーキテクト(本社:東京都品川区、代表取締役社長:谷口友彦)とともに、お客様課題・業界課題を実践的に解決するAIコンサルティングサービス(※3)を提供しています。今後も科学的なコンサルティングアプローチと技術力でお客様の業務と IT をトータルにデザインし、新たな価値を創造します。
※1. フューチャー、国内生成 AI の開発力強化プロジェクト「GENIAC」公募に採択
https://www.future.co.jp/press_room/PDF/PressRelease_FC_GENIAC_20241010.pdf
GENIAC第2期 採択事業者のご紹介 https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/geniac/selection_2/index.html
※2. 「LLM 活用コンサルティングサービス」を提供開始
https://www.future.co.jp/press_room/PDF/PressRelease_LLMConsultingService_230821.pdf
※3. フューチャーの AI コンサルティングサービス https://www.future.co.jp/architect/our_service/solution/#futureai
■本プロジェクトに関するお客様からのお問合せ先
フューチャー株式会社 Strategic AI Group 森下、藤井、加藤
https://www.future.co.jp/apps/contact/fai/service_solution_entry.php